ホテル・旅館業界で成功する企業の特徴について

ホテル・旅館業界
回答いただく専門家は、ホテル・旅館業界を得意分野とする経営コンサルタントであり、GwPコンサルティング株式会社の代表取締役 橘田 明氏です。

Q.これまでコンサルされたホテル・旅館は何社くらいですか?

大体100社以上はあります。旅館とかホテルとか簡易宿所とか、いろんな業態がありますけれども、やっぱり一般的には旅館の進出数が全国的にも多いので、そうするとやはり旅館のコンサルティングがたくさんあります。

Q.どのくらいの売上規模のコンサルが多いですか?

コンサルティングが多い売上先となると、大体数億円から数十億円くらいの売上規模の会社さんだとコンサルティングの発注依頼があるので、それくらいの売上規模のお客さんがメインですね。

多いのは、例えば宿泊があって、飲食があって、宴会場があって、売店があって、更にブライダルとか。そういう色んな事業を抱えている会社さんだと、やはり一つ一つの事業がきちんと実施出来ていないんですね。そういう会社さんのコンサルティングをする機会が多いですね。

Q.ホテル・旅館で成功する企業の特徴を教えて下さい。

成功と言ってもいろいろな成功の定義があるかなと思っています。例えば売上が良いとか利益が出ているとか、また長く経営されているとか、いろんな視点があるかなと思っています。例えば長く継続されているから成功しているかというとそういう事も無くて、やはり直近の業績が悪くなる会社さんも長く経営されていると多々あります。

そんな中でやはり業績部分ですね。売上から費用を引いた中でどれだけ利益が残っているのか。そういった所できちんと上手くいっている、業績が良い会社さんを成功している会社さんという風に捉えると、やっぱり売上部分の所と、あとはコスト部分ですね。その所をきちんと実施されている会社さんがある程度成功に近づいているのかなという所はあります。

売上部分でいくと、当然ですけど商品力があるのかとか、価格力があるのかとか。あとは実際のチャネルとかプロモーションとかいろんな視点があるのかなと思うんですけど。いろいろ全部喋っているとキリが無くなってしまうかなと思うので、一つだけ申し上げると、例えば商品力の部分はホテルや旅館をやっているとそこがかなり弱くなってきている会社さんが結構あるかなと思っています。

やはりホテルや旅館って5~10年の短期間でやるようなものでもないので、20~30年とか長期間営業されてくると老朽化というという所が大きく目立ってきます。

当然設備部分であったりとか、そういった所に関してはきちんとケアしていかないといけません。例えばボイラーが壊れたりとか、給排水が壊れたとか、エレベーターが壊れたとか、建物の付帯が弱っているとか。そういった所は当然営業を継続するうえで実施していかないといけない所なんですけれども。やっぱり一番の所は商品部分ですね。例えば内装のデザインだとか、内装部分の所のアメニティであったりとかベッドとか枕とかをきちんと今の市場ニーズに合わせて、なおかつ競合のホテルと比較した時に差別化が出来るかということが重要です。

そういった商品力をきちんと磨いていかないと、やはりきちんとした売上が作れません。そういう意味では売上部分の所では商品のリニューアルや、他社と比較した時の商品力を作っていく会社はある程度業績も良くなってくるかなと思います。

あとは宿泊で考えると費用部分ですね。費用部分の所でやはり一番大きいのは人件費と料理原価ですね。人件費部分の所でいくのであれば、例えばシフト管理ですね。きちんと適切な売上に対して適切な労働時間を投入しているのか。

一般的な話をすると、やはりシフト管理部分も当然会社というか現場の人からすると、労働投入時間がたくさんあった方が一人一人の負担って減りますよね。そうした時に現場の方が単純にシフト管理をするとなると、どうしてもやっぱり投入量が多くなってくるんです。そういうのをきちんとコントロールしていかないと、どんどん利益が出ない会社になってしまいますね。

それっていうのは料理原価部分も一緒ですね。料理原価部分も毎日仕入れをして、なおかつ料理を作って、なおかつ在庫管理という所で、調理・保管をします。そうした時に料理原価部分を、日時の管理、収支の管理、月末の在庫管理などときちんと管理していかないと、どんどん利益が出なくなる構造になるので、そういう意味では人件費と料理原価を管理出来ている会社というのは、成功に結びついているのかなという所ですね。

Q.逆にホテル・旅館で失敗する企業の特徴を教えて下さい。

先ほど成功する会社の特徴をお話をしたので、逆の事をしている会社というのは当然失敗する可能性が高くなります。つまり商品でいくのであればリニューアルをしていないとか、管理体制の所でいくと人件費、シフト部分の所の管理が出来ていないとか、料理原価が出来ていない。こういった所は当然失敗のケースに当てはまるかなと思います。

最近ですとWEB・オンライン向けの対応が凄く進んできているので、私がコンサルティングさせていただくお客様の所だと、オンライン対応が遅れている会社というのは売上をかなり落とされているかなと思います。

オンライン市場の所の宿泊だと、2017年で大体3.3兆円くらいの市場規模があって、3年前とか4年前と比較すると2.3兆円から3.3兆円と1兆円くらい増加されているんです。そうすると「じゃらん」とか「楽天トラベル」であったりとか「一休」とか、いろんな国内のエージェントさんがいらっしゃいますけれども、そういった所が年々7~8%くらい伸ばしてきている中で、例えば自社の売上で見ると前年よりも10%落ちてる会社さんもあるので、やはりオンライン部分の取り組みをきちんと出来ていない会社さんは失敗する可能性が高くなってきているのかなという所があります。

Q.企業を改善して成功させることは可能ですか?

そうですね。先ほどの所からの、商品であったり管理体制部分の所か、あとはWEB・オンライン部分の取り組みですね。まぁこういった所は弊社で得意分野として扱っている領域でもあるので、そういった所を過去のノウハウに基づいて改善させるというケースはよくあります。

あとは弊社の特徴として、資金調達部分のご支援もさせていただいているので、さっきリニューアルという話がありましたけど、なかなか自社でリニューアル出来る会社さんってほとんどありません。

そうするとどうするかというと、銀行さんからお金を借りて商品をリニューアルする。そうした時に銀行さんも業績がかなり良ければ前向きに検討されますけど、業績が下向いている会社さんとなってくると、「そもそもリニューアルする必要があるのか?」とそういった所を凄く気にされます。

そうした時に弊社がきちんとした事業計画と、後は将来のリニューアル計画を作って、その上で「これくらいの金額だったら投資効果がこれくらいあるからリニューアルした方が良いんじゃないか」。そういったようなご説明を差し上げて調達するケースも多々ありますので、そういう意味では入口の資金調達部分の所から商品構築、実際のプロモーションも含めて実施していくと、ある程度利益が出来る会社になるんじゃないかなという所で、弊社がお手伝いさせていただくケースがあります。

Q.具体的な成功エピソードなどあれば教えて下さい。

一番話としてわかりやすいのはやっぱり売上部分の所かなと思います。なので売上部分の所で過去に実施した先でいくと、秋田県でホテルをやられている会社さんがあります。施設数でいくと48部屋とか、それくらいの部屋数なんですけれども。

そこは朝食バイキングを改善させたら凄く人の集客力が上がって、稼働率もかなり高まりました。秋田というと、大体イメージで秋田の郷土料理というときりたんぽだったり稲庭うどんとかのイメージがあると思うんですけど、そういった食材を朝バイキングの所に置いたりとか。あとはいぶりがっことか、ご存知かわからないですけどもとんぶりという秋田で有名な食材があるんですよ。畑のキャビアと呼ばれている食材なんですけど、とんぶりって凄くネバネバしていて、結構ネバネバ料理とかと凄く相性が良いんですよね。そうすると納豆とか山芋とか、そういった所との相性が凄く良くて。

なので朝食バイキングの所にとんぶりと納豆と山芋を置いて、自分で秋田丼みたいな形で作れるようなやり方をしたら「とんぶりを食べられて美味しい」、「山芋美味しかったとか」ですね、そういった事を実際にやって、じゃらんの評価が元々私が入る前が3.2とかでしたけど、私が入った後は4.8くらいまで朝食バイキングの評価が上がりました。

そうするとやっぱり客室の稼働率も凄く高くなって、客室の稼働率も既存の商品だけだと突然宿泊した方が不満足になる方が多くいらっしゃるかなと思ったので、例えばシモンズベッドを入れたりとか、枕部分を快眠枕にしたりとか、マッサージ器を入れたりとかですね。そういった所で商品部分もかなりテコ入れをして、そうするとそれも相乗効果的に威力を発揮して、結果的にはかなり稼働率が改善されたかなというような事例もあります。

Q.最後にユーザーに向けて自己PRがあればお願いします。

弊社は資金調達部分の所から実際の売上、集客、コストの管理体制。こういった所も含めて、きちんとホテルに利益が残るようなコンサルティングをいうのを実施させていただいています。そういう意味では「売上上げます」とか「コスト下げます」とかいう会社さんが多いですけれども、弊社はそこを一気通貫で実施しているという所が一つの強みでもありますので、そういった所で何かお引き合いがあればお気軽にご相談ください。